ダイニングチェアは人の身体を支えるために大切な役割をする家具です。
昨今では食事をするためだけでなく、在宅ワークや子供が宿題をする場所としてもダイニングが使われるようになりました。
そこで今ブームなのが「ダイニングワーク」
今日は快適なダイニングワークを過ごすためのダイニングチェアの選び方のポイント
1.フレームや脚の素材
2.座面の素材
3.ひじ掛けの有無
4.背もたれの高さ
5.差尺
以上5つをご紹介します。番外編もお見逃しなく。
▮フレームや脚の素材
ダイニングチェアのフレームや脚には様々な素材が使われていますが、ダイニングテーブルの脚の素材や色に合わせると綺麗にまとまります。
例えばダイニングテーブルの脚が木製でしたらダイニングチェアのフレームや脚も木製のものを、テーブルの脚がスチールならダイニングチェアのフレームや脚の素材もスチールを選ぶと相性がいいです。
また、色を合わせるのも大切です。
木製には主にダークブラウン(ウォールナット)とベージュ(オーク)があり、スチールには主にブラックとシルバーがありますので、ダイニングチェアのフレームや脚もそれぞれの色に合わせて選ぶと綺麗にまとまります。
他にも天板の色や素材に合わせて選ぶ場合もあります。
▮座面の素材
座面の素材は主に板座・樹脂・布・革があります。
・板座
板座は木製でできていますので木のぬくもりや心地よさを感じることができます。
食べこぼしもサッと拭き取ることができますので汚れが付きにくいです。
座ると固いので長時間座っているとお尻が痛くなる場合があり、冬は座面が冷たく感じてしまいます。
・樹脂
樹脂はポリプロピレンでできているため豊富な色や形が楽しめます。
海外製に多く、日本人の発想にはない珍しいデザインや可愛いものが多いです。
板座と同様に座ると固いので長時間座っているとお尻が痛くなる場合があり、冬は座面が冷たく感じてしまいます。
・布
座面が布の場合は座面にウレタンが使われている場合が多く、座り心地が柔らかくクッション性がありますので長時間座っていてもお尻が痛くなりにくいです。
たくさん色や生地の種類がありますのでコーディネートの幅が広がります。
しかし汚れには弱く、食べこぼしがいつの間にかシミになってしまう場合もあります。
これを防ぐために取り外しができるカバーリングタイプもあります。
・革(合皮・本革)
革の場合も布と同様に座面にウレタンが使われている場合が多く、長時間座っていてもお尻が痛くなりにくいです。
合皮はPVCレザーとPUレザーに分けられ、豊富な色が選べるのが特徴です。
PVCレザーの方が汚れてもしっかりと絞ったタオルや中性洗剤でお手入れできますのでメンテナンスがしやすいです。
しかし一般的に5・6年、早くて3年ほどでポロポロと表面がはがれてきますので、長く使うにはあまりオススメできません。
本革は水分や洗剤を使うとシミになりやすいので、普段のお手入れは乾拭きでokです。
汚れが付いたときは本革専用のクリーナーがオススメです。
年に数回オイルでメンテナンスが必要となりますが、耐久性が高いので適切なお手入れをしますと10年以上長持ちします。
▮ひじ掛けの有無
長時間ダイニングチェアに座る習慣がある方にはひじ掛けがあると便利です。
ひじを置く場所があるとソファのようにゆったりと身体を預けることができます。
しかしひじ掛けが逆に邪魔になって出入りしにくかったり、男性が足を広げて座ったり足を組んだ時に窮屈に感じることもあるかもしれません。
そんな時は小さいひじ掛けの「ちょいひじ」と呼ばれるタイプもあります。
こちらのデザインなら出入りもしやすく、圧迫感や窮屈感も少ないです。
どちらもポイントはダイニングテーブルの天板の下に収まることです。
天板の下に収まらないと空間を広く使ってしまいますので、テーブルと椅子を別のメーカーで揃える際には注意して選んで下さいね。
しかしひじ掛けが無かったとしても特に不便に感じることは無いですし、デザイン的にもスッキリと見えます。
実際に座ってみてご自身の好みに合わせて選ぶのをオススメします。
▮背もたれの高さ
・ハイバック
ハイバックは名前の通り背もたれが長く身体全体を支えてくれるので、長時間ゆったりと座りたい方やダイニングで在宅ワークをされる方にオススメです。
重厚感のあるインテリアになりますが、背が高い分圧迫感があり空間は狭く感じられます。
・ローバック
背もたれが低いため見た目がスッキリとして、空間が広く感じられます。
背中に合わせて背もたれが曲面になっているものを選ぶのがポイントです。
ハイバックのように背中がしっかりと支えられる感じはありませんが、背もたれが低い分上半身をサッと動かして後ろにいる人と話ができたりと、座りながら体の方向を変えやすいのが特徴です。
▮差尺
差尺とはテーブルの天板の高さと椅子の座面の高さの差を指します。
この差尺の値が最適なテーブルと椅子の組み合わせですと快適に食事をすることができます。
※座面の高さはカタログなどに「SH」(シートハイ)と記載されています。
身長に合った最適な差尺は
{(身長cm×0.55)÷3 }- 2で算出されます。
例えば身長が160cmの方なら
{(160×0.55)÷3 }− 2=約27cm となり、これが身長160cmの人の最適な差尺となります。
しかし全ての人が身長160cmというわけではないので、一般的に差尺が27cm~30cmの間でしたら快適な範囲と言えます。
・差尺から考えるテーブルと椅子の組み合わせ方
ダイニングテーブルの天板の高さとダイニングチェアの座面の高さは、日本製と海外製では違います。
日本製のダイニングテーブルの天板の高さは70cm~72cmが多いですが、海外製は75cmが多いです。
日本製のダイニングチェアの座面の高さは40cm~43cmが多いですが、海外製は45cm~48cmが多いです。
これは外国人の方が日本人より身長が高いことと、自宅でも靴を履くことからです。
そのためテーブルに合わせる椅子の高さに注意が必要となります。
そこでポイントとなるのが先にお話しした「差尺」です。
例え海外製のテーブルと日本製の椅子の組み合わせでも、天板の高さから座面の高さを引いた値が最適な差尺の値の範囲内なら快適に使用できるということになります。
そして座面の素材にクッション性があれば、座面の高さから更に1cmほど沈む余地も配慮して計算します。
この点に注意して選んでいくと、テーブルと椅子が別メーカーでも最適なサイズの組み合わせのダイニングセットを選ぶことができます。
※LDタイプのダイニングセットはこの限りではありません。
▮番外編 色んなデザインや色の椅子を組み合わせる
ダイニングチェアは全て同じデザインで揃えるのが当たり前というわけではありません。
色やデザインを変えて組み合わせることもあります。
その際に気を付けたいのはインテリアテイストを揃えることです。
他とは違う自分だけのオリジナルの組み合わせを考えるのも一興ですね。
もちろん差尺もお忘れなく!
▮まとめ
1.フレームや脚の素材
2.座面の素材
3.ひじ掛けの有無
4.背もたれの高さ
5.差尺
以上のことをポイントにダイニングチェアを選ぶと理想のものに巡り合えます。
更にダイニングで在宅ワークや子供が宿題をするなら、長時間座ることを鑑みたうえで選ぶのもオススメです。
コロナ禍で私達の生活は大きく変化し、ダイニングは食事だけでなく色んな役割を担うようになりました。
おうち時間を快適に過ごすための家具選びをお手伝いできましたら幸いです。
本日もありがとうございました。