インテリアエレメントの中でも大きな家具で、人が生活するのに大切な役割をするのがダイニングテーブルです。
今回はダイニングテーブルを選ぶときのポイント
1.家族の人数に合わせたサイズ
2.脚の形
3.脚の位置
4.天板の素材
5.天板の高さ
以上5つをご紹介します。
番外編もお見逃しなく!
▮家族の人数に合わせたサイズ
ダイニングテーブルで1人分が食事するのに必要なスペースは
幅60cm 奥行40cm が基本になります。
これを4人家族で2人ずつ向かい合わせて座ると
幅120cm 奥行80cm となり、これが理屈の上での基本サイズとなります。
しかし実際には幅120cmのダイニングテーブルは隣の人と距離が近く、使用する人の身長や体格によってはもっと大きい方が適しています。
上記で基準とした幅60cmはあくまで目安であり、人間工学では身長の4分の1がその人の肩幅になりますので、肩幅と作業する領域を鑑みますともっと広さが必要になる人もいます。
そのため4人家族なら最低でも幅140cm、部屋の広さがあるなら幅150cm~160cmのダイニングテーブルを選ぶ方がゆったりと座れて食器も置きやすいです。
そして実際に有効的に座れる天板の幅は脚の位置にも大きく左右されます。
▮脚の形/脚の位置
ダイニングテーブルの脚の形には様々なものがありインテリアジャンルに影響します。
また脚の位置によっては座る幅が狭くなってしまいます。
・4本脚/天板の四隅の位置
一番ベーシックな形が4本脚で天板の四隅に脚が付いているパターンです。
見た目もシンプルでスッキリしていて、天板の片側に体重を掛けてもしっかりと安定しています。
また天板の短辺側(お誕生日席)にも椅子を置いて座ることができます。
・2本脚(T字脚・ロの字脚)/天板の短辺側の位置
2本脚は天板の短辺側(お誕生日席)に付いています。
横から見ると「T」の形やカタカナの「ロ」の形に見えるので、それぞれT字脚・ロの字脚と呼ばれています。
四隅に脚がないので出入りしやすいのが特徴です。
そのためベンチ椅子に適しています。
・2本脚/天板の短辺側、内側の位置
脚が天板の内側に付いている場合があります。
天板の端に付いている脚より内側に位置している分、椅子を置く幅が狭くなってしまいます。
そのため4人家族でゆったりと座るためには天板の幅は160~180cmを選んだ方が良さそうです。
・1本脚(真ん中脚)/天板の真ん中の位置
1本脚(真ん中脚)はダイニングテーブルの真ん中の位置に脚が付いています。
天板を支える必要があるので、しっかりとした重さや大きさのある脚が多いです。
昔は大理石のテーブルに多く見られましたが、最近では色んな天板の素材にも使われるようになりました。
どの位置からも座りやすく、脚が真ん中にあるため椅子が置きやすいですが、椅子を元に戻したとき脚に干渉する場合があります。
▮天板の素材
天板の素材も選ぶうえで重要なポイントになります。
木・ガラス・MDF・大理石など様々な種類があります。
ここでは人気の天板の素材をご紹介します。
・無垢
昔から不動の人気が無垢の天板です。
様々な素材がありますが、ウォールナット・オークが人気です。
木のぬくもりが好きな方にオススメです。
モダン系やナチュラル系、北欧系、様々なインテリアジャンルにマッチする素材です。
独特の風合いや木目が美しく、経年変化で色を楽しんだり木の節もデザインに1つとして楽しむ方もいます。
仕上げ材にオイル仕上げとウレタン塗装があります。
◇オイル仕上げ◇
オイル仕上げですと木の呼吸を止めることなく無垢の美しさを感じることができますので、経年変化が楽しめます。
傷が付きやすく、濡れたコップをそのままにしておくと輪ジミができてしまうことがあります。
その場合はやすりを掛けて更にオイル塗装をすると輪ジミが無くなります。
オイルが抜けるとカサカサになりますので年に1回はメンテナンスが必要になります。
木の風合いを楽しみたい方、小さいお子様がいないご家庭にオススメです。
◇ウレタン塗装◇
ウレタン塗装は木の表面に薄く硬い膜を作ります。
熱や水に強く、濡れたコップを置いていても輪ジミになる心配がありません。
表面にツヤが出るので無垢の天板の風合いが損なわれてしまいます。
しかし最近では在宅ワークや子供の学習机の代りとしてダイニングテーブルを使用する場合もあります。
作業スペースとしてもダイニングテーブルをお使いになるご家庭にはウレタン塗装がオススメです。
・ガラス
ガラス素材はモダンでスタイリッシュなインテリアにピッタリです。
透明だけでなくフロスト(曇りガラス)や黒色もあります。
汚れがついてもサッと拭くとすぐ取れるのがメリットです。
しかしガラステーブルは稀に自然に割れる場合があるのです。
冷たいガラスのコップに熱いお湯を入れると割れてしまうのと原理と同じで、夏の暑い日にクーラーで冷えたガラスのダイニングテーブルが、寝ている間に気温が上昇しその温度差に耐え切れず割れてしまうのです。
これは高価でも安価でも変わりません。海外製に多いようです。
それを防ぐのが「生ガラス」のダイニングテーブルです。
生ガラスとは熱処理をしていないガラスなので空気が入らないため、自然に割れる心配がありません。
・セラミック
ここ数年人気なのがセラミック素材のダイニングテーブルです。
傷が付きにくく割れにくい素材で、熱にも強いので直接熱い鍋を置いてもok!
セラミックといえばコンクリートのような色と質感を想像される方が多いですが、ベージュやブラウン、大理石模様など様々あります。
しかしセラミックは25万円~60万円はする高価な素材ですので、10万円台で購入できるセラミックのダイニングテーブルには注意が必要です。
セラミックはそれなりの重さがあるのでしっかりした作りでないと支えきれなかったり、薄いセラミックですと浮いてくることもあります。
▮天板の高さ
天板の高さは日本製と海外製では高さが違います。
日本製の天板の高さは70~72cmが多いのに対して、海外製は75cmが多いです。
これは外国人の方が日本人より身長が高いことと、自宅でも靴を履くことからです。
そのためテーブルに合わせる椅子の高さに注意が必要となります。
70cmの天板→日本製の椅子
72cmの天板→日本製の椅子・海外製の椅子でもクッション座面ならOK
75cmの天板→海外製の椅子
が望ましいです。
※身長にふさわしいテーブルとチェアの高さについては次回のブログにてご紹介します。
▮番外編1・丸テーブル
最近じわじわ人気が出てきているのが丸テーブルです。
2人家族なら直径80~90cm、4人家族なら直径100~120cmが適しています。
丸テーブルは椅子を引いた分の面積も360度分必要になるので結局は面積を取ってしまいます。
そのため比較的広い部屋でないと置けないと思われがちですが、椅子の位置を十字に置かずX字の配置に置くことで面積を抑えることができます。
▮番外編2・LDタイプ(ソファダイニング)
狭い部屋にオススメなのがLDタイプのダイニングセットです。
ソファダイニングとも呼ばれ、ファミレスのテーブルのようなイメージです。
部屋が狭くてダイニングセットとソファを両方置くのが難しい場合、両者を兼ねているLDタイプのダイニングセットがオススメです。
ただインテリア性は低くなってしまい、可愛い印象になりがちです。
部屋を有効的に使いたい人にオススメです。
▮まとめ
1.家族の人数に合わせたサイズ
2.脚の形
3.脚の位置
4.天板の素材
5.天板の高さ
以上のことをポイントにダイニングテーブルを選ぶと理想のものに巡り合えます。
いい家具は高価ですが、長く使う家具を吟味して選ぶことは人生の楽しみです。
部屋を整えることは自分や家族を大切にすることと同じなんですよ。
お客様のライフスタイルや好きなインテリアジャンルに合った家具に巡り合うお手伝いができましたら幸いです。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。